
バックナンバー 一覧
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免疫リセットで動脈硬化阻止
免疫を担う樹状細胞を使って,アテローム性動脈硬化の発生過程を阻止できることが動物実験で明らかになった。血液中のLDLコレステロールは血管壁に蓄積すると免疫機構を刺激し,炎症,さらには血栓形成を引き起こす可能性があ…
Apr. 08, 2011
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遺伝子治療で癌細胞が自滅
髪の毛の太さの約400分の1の大きさの粒子で遺伝子を癌細胞に送達し,その癌細胞を自滅させる治療法が考案された。これまで,遺伝子治療では遺伝子の効果的な送達が大きな問題だった。新たに考案されたのは,デザイナーバイオ…
Apr. 01, 2011
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米国での放射能の危険性否定
米国では,福島第一原発の事故による放射性物質の飛散の影響について懸念が高まった。米国環境保護庁(EPA)とエネルギー省(DOE)は18日,EPA,DOEいずれの計測システムでも懸念するような放射能の上昇は国内で検…
Mar. 25, 2011
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治療への期待薄いと効果減る
治療への期待が実際の効き目を高めるプラセボ効果はすでに明らかだが,逆に治療に期待しないと効果が低くなることが鎮痛薬による実験で検証された。被験者22名に一定量のオピオイド薬を点滴し続け,足に熱刺激を加えた際の鎮痛…
Mar. 18, 2011
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ついに発見?驚異的な育毛剤
腸に対するストレスの影響を研究する中で,偶然,強い育毛効果を持つ物質が発見された。この研究では,ストレス関連ホルモンであるCRFを過剰に産生するよう遺伝子操作したマウスが使われていた。このマウスは加齢で毛が抜け,…
Mar. 11, 2011
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腸の細菌が脳の発達に影響?
腸内の細菌が脳の発達に重要な役割を果たしているかもしれない。腸内の細菌叢が正常なマウスと細菌を持たない無菌マウスについて,成獣になってからの行動を比べると,無菌マウスはより活発で,より危険な行動をとった。脳の遺伝…
Mar. 04, 2011
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記憶増強タンパク質を発見
インスリン様増殖因子II(IGF-II)と呼ばれるタンパク質の長期記憶増強効果が,動物実験で明らかになった。IGF-IIは記憶の形成に重要とされる脳の海馬と皮質に多く存在する。これを抑制性回避学習(不快な経験を避…
Feb. 25, 2011
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体内の薬を磁石で誘導
薬効成分が効率よく吸収されるよう,飲んだ錠剤を適切な場所に磁石でとどめる装置が開発された。複数の錠剤を一度に飲む場合,成分の吸収に最も適した消化管内の限られた場所で,都合よく錠剤が溶け始めるとは限らない。この装置…
Feb. 18, 2011
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喫煙15分で遺伝子に影響
煙草を吸ってからわずか15~30分でDNAの損傷が始まることを示唆する研究結果が発表された。この研究では12名の被験者に煙草を吸わせ,煙に含まれる有害物質の一つ,フェナントレンが体内でどうなるか分析した。フェナン…
Feb. 11, 2011
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人工血液に向けて一歩前進
赤血球によく似た粒子が作製された。まだ初期段階だが,人工血液の開発や癌治療に役立つ可能性がある。赤血球は変形しながら臓器の微小な孔や狭い血管を通過するが,やがて硬くなり循環から除去される。人工の赤血球を作る従来の…
Feb. 04, 2011
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テレビの悪影響は友達経由
家庭でテレビを消すだけでは,子供への悪影響は防げないようだ。若い女性がマスメディアの影響で痩せた体型を過剰に理想視するようになることが,拒食症などの摂食障害につながると言われる。伝統的に頑強な体型が理想とされるフ…
Jan. 28, 2011
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大気汚染と自閉症に関連性
近年,急激に増加している自閉症の発症に,車の排気ガスへの曝露が関連していることが明らかになった。カリフォルニア州の都市周辺に住む2歳から5歳の幼児に関する調査で,高速道路から309メートル以内に住む母親から生まれ…
Jan. 21, 2011
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精巣の細胞で糖尿病治療
1型糖尿病の男性患者の治療に,患者の精巣から得た幹細胞が使えるようになるかもしれない。1型糖尿病ではインスリンを産生する膵島細胞が破壊されている。死亡したドナーから膵島細胞を移植したり,分化して様々な細胞に変わる…
Jan. 14, 2011
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老化した細胞が若返る?
老化による組織の変性を部分的に逆転させる方法がマウスの実験で成功した。染色体の末端にある構造・テロメアが短いことと老化は関連するとされているが,同実験ではテロメアが短いため早く老化するマウスを作成し,テロメアの維…
Jan. 07, 2011
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分子装置が細胞の異常を感知
癌細胞など病気の細胞を体内で見つけ,自動的に治療を援助したり細胞を死滅させたりできる分子装置が作られた。RNAでできたこの装置はセンサーアクチュエータと呼ばれ,細胞の内外の情報を細胞核に伝える役割を果たすタンパク…
Dec. 24, 2010
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カテーテルで高血圧を治療
カテーテルと高周波エネルギーを用いた,高血圧の画期的治療法の効果が検証された。腎神経の過剰な活動は高血圧につながりうるが,血管形成術に似たこの治療法では,太腿の上部から腎動脈までカテーテルを入れ,高周波エネルギー…
Dec. 17, 2010
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トラウマ後にテトリスの効果
ゲームのテトリスが,トラウマ(心的外傷)が原因で起こるフラッシュバック(過去の出来事を突然,鮮明に思い出す現象)を防ぐという。衝撃的な映像を見た後にテトリスをする群,Pub Quiz Machine 2008とい…
Dec. 10, 2010
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振動が骨の老化を防止
毎日,一定の時間,全身を振動させることで老化による骨密度の低下が防げるかもしれない。人間の55~65歳に当たる雄のマウスの全身を12週間にわたり1日30分,特定の強度で振動させたところ,骨密度低下が食い止められて…
Dec. 03, 2010
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苦味への反応で喘息を治療?
舌にある味覚受容体と同じものが気管支にもあることが明らかになった。これらは苦味の受容体で,舌の味覚受容体と異なり脳に信号を送ることはないが,苦い物質に反応する。ヒトとマウスの気道,気道平滑筋細胞,喘息のマウスを用…
Nov. 26, 2010
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未来のパパも食生活に要注意
母親だけでなく父親の食生活も胎児に影響するらしい。ラットを用いた実験で,雄に高脂肪の餌を与え糖尿病につながる耐糖能障害を誘発し,体重が正常な雌と交配したところ,生まれたラットのうち雌が若齢まで成長した際に,耐糖能…
Nov. 19, 2010