使えるワンフレーズ Vol.7
画像

とある町のとある中規模病院(サクラ病院)を舞台に,外国人の患者さんとナースとのやりとりを軸に展開していくストーリーで病院英会話を学びましょう。「使えるフレーズ」がどんどん出てきますから,気に入ったフレーズを毎回1つでも覚えるようにしてみてください。それを積み重ねていくと,いつの間にかあなたも,Please come in! と自信を持って言えるようになりますよ。リスニング学習にもうってつけのプログラムです。

執筆: 野田小枝子(津田塾大学大学院教授・東京女子医科大学非常勤講師)
協力: 英文校閲 スコット・レイノルズ
  日本語ストーリー  廣岡裕江(大阪大学医学部附属病院臨床検査部 看護師)
     中川明美(大道クリニック透析室 看護師)

※iPhone, iPadでは「Download」をタップすると音声が出ます。

ポッドキャストの登録はコチラ▼
setumei rss

No. 23

speaker
Get the Flash Player to see this player.
download
今週のフレーズ

He is in good hands.
(彼のことは)安心してお任せください。

◆救急外来で(2)―家族に対する心臓カテーテル治療の説明

ギブソンさんに付き添ってきた娘さん(D)が,救急外来の待合室で心配そうに待っています。※N:看護師 Dr:医師

N:Are you a family member of Mr. Gibson’s?
ギブソンさんのご家族の方ですね。

D:Yes. I’m his daughter. Is he all right?
はい。娘です。父は大丈夫でしょうか?

N:He is in good hands. We are doing everything we can to make him feel better. The doctor will come to talk to you soon. Please wait a little longer.
(お父様のことは)安心してお任せください。今,スタッフが全力で処置をしています。もうすぐ先生が説明に来ます。もう少しお待ちください。

―しばらくして,娘さんが処置室に呼ばれました。そこに医師が来て―
Dr:I understand you are Mr. Michael Gibson’s daughter. I’m Dr. Tachikawa. It appears that your father has had a mild heart attack due to the blockage of a blood vessel in the heart. I think it is best to perform cardiac catheterization to restore the flow of blood.
マイケル・ギブソンさんの娘さんですね。医師の立川です。お父様は心臓の血管が詰まって軽い心臓発作を起こしたと思われます。血流を回復させる心臓カテーテル治療を行うのが一番よいと思います。

―心臓カテーテル治療について説明した後―
Dr:Please sign the consent form if you agree to this treatment.
この治療に同意していただけるなら,同意書にサインをお願いします。

D:Yes, I understand. Please help my father.
わかりました。父を助けてください。

【ワードチェック!】
be in good hands :~を安心して任せておける状態である appear:~と思える due to :~による blockage:閉塞 blood vessel:血管 immediately:すぐに cardiac catheterization:心臓カテーテル法 restore:~を元の通りにする flow:流れ consent form:同意書 agree to:~に同意する

【ミニ解説】
He is in good hands.[(お父様のことは)安心してお任せください]は,知っていると便利な表現です。この場合のように,家族から「大丈夫でしょうか?」と尋ねられて「大丈夫です」と断言できる立場ではないときにも使えます。患者さんに直接言う場合はYou are in good hands. となります。
「急性心筋梗塞」は 医学用語ではacute myocardial infarctionですが,患者さんにはheart attack のほうがわかりやすいでしょう。専門用語が多くならないよう気をつけます。

バックナンバー
ポッドキャスティング対応
野田小枝子プロフィール

津田塾大学大学院文学研究科 教授(英語教育研究コース)
東京女子医科大学医学部 非常勤講師(英語教室)

津田塾大学およびセント・ローレンス大学を卒業後,1981年,インディアナ大学大学院修士課程卒業。聖路加看護大学などで英語講師を務めた後,2005 年,シカゴ大学大学院より言語学博士号取得。1983年より留学期間を除き、津田塾大学非常勤講師を務める。2005年4月~2010年3月まで東京女子医科大学准教授,2010年4月より現職。

共著書に『学習者中心の英語読解指導』(大修館書店)。また,中学・高校の英語教科書や『小学館プログレッシブ和英中辞典』第3版,『ジュニアエヴリ デイ英和辞典』(中教出版)などで執筆者に名を連ねる。英語教育、言語文化に関する英語論文も多い。

Weekly Topic

ニュースリリースで医学英語を学ぼう!
日本語要約と単語和訳付きです。

★注目トピック

テロメアで余命が分かる?
テロメア(染色体の末端部にあるDNA鎖)の長さにより,平均余命が予測できることが明らかになった。テ…

メディカル英単語

毎回,3つの英単語を楽しく覚えようというムービープログラムです。

★No.64 今週の英単語

流動食|経管栄養|非経口栄養

医学ニュース de 英語

海外学会+E

海外の学会で注目されたトピックを紹介しています。

米国臨床腫瘍学会より

 

スマイリーのバイリンガル
医学ニュース
 

バイリンガル・パーソナリティのスマイリーが,英語と日本語のチャンポンでお届けする楽しいポッドキャスト番組です。

No.9 米国心臓協会年次学術集会より:“老け顔”の人は心疾患にご用心?!