

とある町のとある中規模病院(サクラ病院)を舞台に,外国人の患者さんとナースとのやりとりを軸に展開していくストーリーで病院英会話を学びましょう。「使えるフレーズ」がどんどん出てきますから,気に入ったフレーズを毎回1つでも覚えるようにしてみてください。それを積み重ねていくと,いつの間にかあなたも,Please come in! と自信を持って言えるようになりますよ。リスニング学習にもうってつけのプログラムです。
執筆: | 野田小枝子(津田塾大学大学院教授・東京女子医科大学非常勤講師) | |
協力: | 英文校閲 スコット・レイノルズ | |
日本語ストーリー | 廣岡裕江(大阪大学医学部附属病院臨床検査部 看護師) | |
中川明美(大道クリニック透析室 看護師) |
※iPhone, iPadでは「Download」をタップすると音声が出ます。
Keep the affected area dry.
傷口は濡らさないようにしてください。
◆外科診察室で(4)―処置後の注意事項を伝える
消毒した傷口を保護するために,看護師(N)が包帯を巻いています。ホワイトさん(W)は診察が終わり,ようやくリラックスしてきたようです。
N:Please tell me if it hurts.
痛かったら言ってくださいね。
W:Well, I was a little nervous and I wasn’t really paying attention. What did the doctor say?
あの,ちょっと緊張してしまい,きちんと聞いていなかったのですが。先生は何とおっしゃっていましたか。
N:He said that it was infected. He prescribed an antibiotic and a painkiller for you.
感染しているとおっしゃっていました。抗生物質と痛み止めが処方されましたよ。
W:I see. Thanks.
わかりました。ありがとうございます。
―ナースが包帯を巻き終えると―
W:Will that be all for today?
今日はこれで終わりですか。
N:Yes. Keep the affected area dry, and please come back to have it disinfected every day for some time.
そうです。傷口を濡らさないようにして,しばらくは毎日消毒しに来てください。
W:OK. I’ll be back tomorrow.
はい,明日また来ます。
N:Please take care.
お大事に。
【ワードチェック!】
nervous:緊張している pay attention:注意して聞く be infected:感染している prescribe:~を処方する antibiotic:抗生物質 painkiller:痛み止め affected area:患部 have~disinfected:~を消毒してもらう for some time:しばらくは
【ミニ解説】
「傷口は濡らさないように」という日本語の表現も英語ではDon’t get the affected area wet. などとdon’tを使って長い表現で言うよりは,Keep the affected area dry. またはKeep it dry. のような短い表現がストレートでよいでしょう。前回の解説同様,don’tはあまり繰り返されると気持ちのいいものではありません。have it disinfectedは「(患部を)消毒してもらう」という意味です。have it bandaged upなら「(患部に)包帯を巻いてもらう」となります。