

とある町のとある中規模病院(サクラ病院)を舞台に,外国人の患者さんとナースとのやりとりを軸に展開していくストーリーで病院英会話を学びましょう。「使えるフレーズ」がどんどん出てきますから,気に入ったフレーズを毎回1つでも覚えるようにしてみてください。それを積み重ねていくと,いつの間にかあなたも,Please come in! と自信を持って言えるようになりますよ。リスニング学習にもうってつけのプログラムです。
執筆: | 野田小枝子(津田塾大学大学院教授・東京女子医科大学非常勤講師) | |
協力: | 英文校閲 スコット・レイノルズ | |
日本語ストーリー | 廣岡裕江(大阪大学医学部附属病院臨床検査部 看護師) | |
中川明美(大道クリニック透析室 看護師) |
※iPhone, iPadでは「Download」をタップすると音声が出ます。
Hold on just a little.
ちょっと我慢してくださいね。
◆外科診察室で(3)―消毒の介助
ホワイトさん(W)の傷口の膿を洗い流す処置が始まります。※Dr:医師 N:看護師
Dr:Let me start.
では,始めます。
N:It might feel cold when the doctor washes your arm.
先生が腕を洗いますから少し冷たいですよ。
―医師が消毒を始めた途端に―
W:Ouch!
痛いっ!
N:Hold on just a little. It’s almost over. Please stay still.
ちょっと我慢してくださいね。すぐ終わります。動かさないようにしてください。
―ようやく消毒が終了し―
Dr:OK. This is it. I’ll prescribe an antibiotic and a painkiller. The nurse will bandage it up for you.
はい,これで終わりです。抗生物質と痛み止めを処方しますね。看護師に包帯を巻いてもらってください。
【ワードチェック!】
ouch:痛い! hold on:我慢する,持ちこたえる almost over:ほとんど終わって,終わったも同然で stay still:じっとしている antibiotic:抗生物質 painkiller:痛み止め bandage up:(患部)に包帯をする
【ミニ解説】
「我慢してください」は,Hold on. がよいでしょう。Be patient. などを使うと,長くかかるようなニュアンス,あるいは,我慢が足りないのを批判しているニュアンスを持つことがあります。「じっとしていてください」は,Stay/Keep still. を覚えておくとよいでしょう。実際は,Don’t move your arms. と言いたいのですが,一般的に誰でもDon’tで始まる指示は何度も受けたくないものです。
前回解説した「すぐ終わりますよ」はここで使っているIt’s almost over. やIt’s almost finished. のようにalmostを使って表すこともできます。