

とある町のとある中規模病院(サクラ病院)を舞台に,外国人の患者さんとナースとのやりとりを軸に展開していくストーリーで病院英会話を学びましょう。「使えるフレーズ」がどんどん出てきますから,気に入ったフレーズを毎回1つでも覚えるようにしてみてください。それを積み重ねていくと,いつの間にかあなたも,Please come in! と自信を持って言えるようになりますよ。リスニング学習にもうってつけのプログラムです。
執筆: | 野田小枝子(津田塾大学大学院教授・東京女子医科大学非常勤講師) | |
協力: | 英文校閲 スコット・レイノルズ | |
日本語ストーリー | 廣岡裕江(大阪大学医学部附属病院臨床検査部 看護師) | |
中川明美(大道クリニック透析室 看護師) |
※iPhone, iPadでは「Download」をタップすると音声が出ます。
It might sting a little, but it’ll be over right away.
少し染みて痛いかもしれませんが,すぐ終わります。
◆外科診察室で(2)―診察の開始
やけどの傷口が生々しいホワイトさん(W)の診察が始まりました。※Dr:医師 N:看護師
Dr:So you burned yourself with oil. How bad is the pain?
なるほど,油でやけどをしたんですね。痛みはどんな感じですか。
W:It was sore at first, but it is stinging now. I chilled my arm with cold water right away, but the pain hasn’t improved.
始めはひりひりしていましたが,今はズキズキしています。すぐに冷たい水で腕を冷やしたのに,なかなかよくなりません。
Dr:Do you have a fever?
熱は出ていませんか?
W:No, it just hurts.
いいえ。痛みだけです。
―傷口を観察しながら―
Dr:It seems to have become infected. I’ll wash off the pus and disinfect the affected area.
感染を起こしたようですね。膿を洗い流して患部を消毒しましょう。
W:That sounds painful.
痛そうですね。
N:It might sting a little, but it’ll be over right away.
少し染みて痛いかもしれませんが,すぐに終わります。
【ワードチェック!】
chill:冷やす sore:ひりひりする stinging:ズキズキする improve:改善する have a fever:熱がある become infected:(細菌に)感染する pus:膿 disinfect:消毒する affected area:患部 sting:染みて痛い right away:すぐ
【ミニ解説】
日本語で「炎症を起こす」を直訳するとcause/develop inflammationやbecome inflamed
ですが,炎症を起こしているのは見てわかるので,英語ではbecome inflamed などを使わず,seems to have become infected(細菌に感染したようだ)という表現を使っています。
「すぐに終わりますよ」という表現を使う場面は多いので,いくつか覚えておくと便利です。ここではIt’ll be over right away. を使っていますが,他に,It won’t take long. やIt’ll be over before you know it. なども使えますね。