

とある町のとある中規模病院(サクラ病院)を舞台に,外国人の患者さんとナースとのやりとりを軸に展開していくストーリーで病院英会話を学びましょう。「使えるフレーズ」がどんどん出てきますから,気に入ったフレーズを毎回1つでも覚えるようにしてみてください。それを積み重ねていくと,いつの間にかあなたも,Please come in! と自信を持って言えるようになりますよ。リスニング学習にもうってつけのプログラムです。
執筆: | 野田小枝子(津田塾大学大学院教授・東京女子医科大学非常勤講師) | |
協力: | 英文校閲 スコット・レイノルズ | |
日本語ストーリー | 廣岡裕江(大阪大学医学部附属病院臨床検査部 看護師) | |
中川明美(大道クリニック透析室 看護師) |
※iPhone, iPadでは「Download」をタップすると音声が出ます。
We’ll put you on a drip next.
次は点滴をします。
◆処置室で(2)―点滴をする
ブラウンさん(B)の吸入が終わりました。看護師(N)が次の説明を始めるようです。
N:You are done with the nebulizer. We’ll put you on a drip next. You might want to go to the toilet before that.
吸入は終わりです。次は点滴をします。その前にトイレをすませておいてください。
B:I’m fine. I just went a little while ago.
大丈夫です。さっき行ったばかりですから。
N:OK. Please lie down here.
では,ここ(ベッド)に横になってください。
―ブラウンさんがベッドに横になったところで―
N:Roll up your sleeve.
袖をまくってください。
B:Do you want to use the right arm or the left?
右手がいいですか,左手ですか。
N:Either is fine. Just relax.
どちらでもいいですよ。楽にしてくださいね。
B:How long will it take?
時間はどのくらいかかりますか?
N:About an hour. You can go to sleep if you want.
1時間くらいです。なんなら眠ってもかまいませんよ。
B:Oh, that’s good. I’m feeling a little sleepy.
ああそれはいい。ちょっと眠たいもんですから。
【ワードチェック!】
be done with:~は終わりである nebulizer:吸入器 put ~on a drip:~に点滴をする might want to:~したほうがよいですよ bathroom:トイレ a little while ago:少し前,さっき roll up:~をまくり上げる Either is fine.:どちらでもよい go to sleep:眠る if you want:もしなんなら,よろしかったら
【ミニ解説】
「点滴静注(法)」は英語ではintravenous drip infusionといいます。「点滴」はan intravenous drip,それを略してan IV drip,さらにdripだけで用いられることが多くあります。「患者さんに点滴をする」は,give a patient a dripまたはput a patient on a dripで,「点滴を受ける」は,be on a drip, be put on a dripです。
「先にトイレをすませてください」のような指示は,大人に向かってはmight want toなどの形を使って言うと柔らかいイメージになり,相手に敬意を払っていることが表せます。