

とある町のとある中規模病院(サクラ病院)を舞台に,外国人の患者さんとナースとのやりとりを軸に展開していくストーリーで病院英会話を学びましょう。「使えるフレーズ」がどんどん出てきますから,気に入ったフレーズを毎回1つでも覚えるようにしてみてください。それを積み重ねていくと,いつの間にかあなたも,Please come in! と自信を持って言えるようになりますよ。リスニング学習にもうってつけのプログラムです。
執筆: | 野田小枝子(津田塾大学大学院教授・東京女子医科大学非常勤講師) | |
協力: | 英文校閲 スコット・レイノルズ | |
日本語ストーリー | 廣岡裕江(大阪大学医学部附属病院臨床検査部 看護師) | |
中川明美(大道クリニック透析室 看護師) |
※iPhone, iPadでは「Download」をタップすると音声が出ます。
Bend your knees and relax your stomach.
膝を立てて,お腹の力を抜いてください。
◆診察室で(2)―仰臥位の患者への診察介助
聴診器を使った診察は終わりましたが,まだ診察は続いています。※Dr:医師 N:看護師 B:ブラウンさん
Dr:Let’s have a look at your stomach, too.
では,お腹も診ておきましょう。
―そばのベッドを指差しながら―
N:Please take off your shoes and lie down here.
靴を脱いで,ここに横になってください。
B:All right.
わかりました。
N:Let me lift up your shirt. Bend your knees and relax your stomach.
シャツを上げますよ。膝を立てて,お腹の力を抜いてください。
―医師がお腹の触診を始めました―
N:Please let us know if you feel pain or discomfort.
痛みや違和感があれば言ってくださいね。
【ワードチェック!】
have a look at:~をみる bend:~を曲げる knee:膝 relax:~の力を抜く discomfort:不快感,違和感
【ミニ解説】
寝ていて「膝を立てる」のも,立っていて「膝を曲げる」のもbend one’s kneesと表現できます。relax your stomachは「お腹の力を抜いてください」ということです。「お腹」に対する英語には,abdomen,belly,stomachがありますが,この3語の違いは,使用域の違いと言ってもよいでしょう。abdomenは主に医療現場で医療者が使います。bellyとstomachは一般の人がよく使います。患者さんに指示をするときにはstomachが一番一般的でよいと思います。