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低腫瘍量の濾胞性リンパ腫患者に対し，リツキシマブによる維持療法と増悪後の再治療の有効性は同等
A Randomized Phase III Study Comparing Two Different Rituximab Dosing Strategies for Low Tumor Burden Follicular Lymphoma（RESORT試験）
低腫瘍量の濾胞性リンパ腫に対しては，腫瘍量が増加するまでは経過観察（Watch and Wait）が妥当なアプローチとされており，これによって化学療法の開始時期を3年ほど遅らせている。リツキシマブ登場以後，リツキシマブの投与によって化学療法の開始時期を遅らせることが可能かを検討するため，米国・ウィスコンシン大学のBrad S. Kahl氏らは無作為化比較試験を実施。リツキシマブにより寛解が得られた低腫瘍量の濾胞性リンパ腫患者に対して，寛解後のリツキシマブ維持療法と，増悪してからリツキシマブを投与する再治療の有効性が同等であったことを報告した。
対象は，本試験に登録された非ホジキンリンパ腫患者545人のうち，リツキシマブにより完全寛解あるいは部分寛解が得られた低腫瘍量の濾胞性リンパ腫患者274人。これらの患者を維持療法群と，増悪後にリツキシマブを投与する再治療群に無作為に割り付けた。一次エンドポイントは治療成功期間とした。
一次エンドポイントの治療成功期間には，維持療法群と再治療群で差を認めなかった（中央値3.9年 vs. 3.6年，p＝0.80）。一方で，二次エンドポイントである化学療法開始までの期間は，3年時点で化学療法を受けていない割合が維持療法群で再治療群に比べ有意に高かった（p＝0.03）。リツキシマブの平均投与回数は，維持療法群15.8回，再治療療法群4.5回で，安全性は両群ともに良好であった。
この結果からKahl氏は，「低腫瘍量の濾胞性リンパ腫に対するリツキシマブの維持療法は，化学療法開始までの期間において再治療より良好であり，治療成功期間は同等であった」と結論し，"In addition, given the significant difference in total doses administered, re-treatment with rituximab is less costly than rituximab maintenance therapy. We believe the re-treatment strategy is the preferred option to help patients with low-tumor-burden follicular lymphoma manage their disease."と述べた。（富樫哲也）
■試験の概要
| 対象 | 低腫瘍量の濾胞性リンパ腫患者274人 ※リツキシマブによる導入療法で完全寛解あるいは部分寛解を得た患者 （導入療法：リツキシマブ375mg/m2を毎週×4サイクル投与） |
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| 方法 | 国際共同無作為化比較試験 ・維持療法群：140人 リツキシマブ375mg/m2を3カ月ごとに投与 ・再治療群：136人 増悪後にリツキシマブ375mg/m2を毎週×4サイクル投与 |
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| 追跡期間 | 3.8年（中央値） | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
結果
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