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治療抵抗性の消化管間質腫瘍にソラフェニブが治療選択肢として有望
Final Results of a University of Chicago phase II consortium trial of sorafenib(SOR) in patients(pts) with imatinib(IM) and sunitinib(SU)-resistant(RES) gastrointestinal stromal tumors(GIST).
イマチニブ，スニチニブに抵抗性の消化管間質腫瘍（GIST）患者に対し，チロシンキナーゼ阻害薬のソラフェニブが新たな治療選択肢となりうることが，シカゴ大学のNicholas P. Campbell氏から報告された。現在，転移・局所進行GISTに対する標準治療としてイマチニブが用いられており，イマチニブ抵抗性患者にはスニチニブが使用されているが，両剤に抵抗性となった患者への治療選択肢はほとんどないのが現状だ。
試験の対象は，イマチニブやスニチニブに抵抗性のGIST患者38人。これらの患者をイマチニブ抵抗性群（6人），イマチニチブ/スニチニブ抵抗性群（32人）に分け，両群にソラフェニブを投与した。治療期間は6カ月以上が42％，1年以上が26％であった。
試験の結果，完全奏効は得られなかったものの，部分奏効はイマチニブ抵抗性群で1人（17％），イマチニブ/スニチニブ抵抗性群で4人（13％）となり，病勢コントロール率は全体で68％にのぼった。無増悪生存期間中央値は全体で5.2カ月，生存期間中央値は11.8カ月であった。有害事象では，グレード3の手足症候群（45％）と高血圧（21％）が多かった。また，試験期間中，有害事象のために60％以上の患者でソラフェニブの減量が必要だったが，薬剤の有効性は保たれていたという。
これらの結果から，イマチニブやスニチニブに抵抗性のGIST患者に対して，ソラフェニブが有効であることが示唆された。試験の首席著者であるシカゴ大学のHedy Lee Kindler氏は，”Most of these patients had received two lines of therapy and had nothing left to try. Despite this, more than two-thirds achieved stabilization of their disease or better. Many were maintained on sorafenib for extended periods-up to three years-and did quite well. These results give us hope that we can find additional treatment options for these patients”と述べた。（中川ゆり子）
■試験の概要
| 対象 | イマチニブ，スニチニブに抵抗性の切除不能な消化管間質腫瘍（GIST）患者38人 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| 方法 | 多施設共同第II相試験 （試験の早期に登録条件をイマチニチブ/スニチニブ抵抗性に修正） ・イマチニブ抵抗性群：6人（肝転移3人，腹膜転移5人） ・イマチニブ/スニチニブ抵抗性群：32人（肝転移25人，腹膜転移22人） 両群＝ソラフェニブ 400mg 1日2回経口投与，1サイクル28日 2サイクル毎にCTスキャンで効果判定 |
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| 投与サイクル数中央値 | 4サイクル（1～37サイクル） | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| 追跡期間中央値 | 31カ月 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
結果
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