とある町のとある中規模病院(サクラ病院)を舞台に,外国人の患者さんとナースとのやりとりを軸に展開していく病院英会話シリーズの病棟編です。前回の外来編同様,「使えるフレーズ」がどんどん出てきますから,毎週少しずつ覚えるようにしてみましょう。そうすれば,いつの間にかあなたも,外国人の患者さんに英語で話しかけることができるようになりますよ。リスニング学習や発音練習にも,ぜひお役立てください。
執筆: | 野田小枝子(津田塾大学大学院教授・東京女子医科大学非常勤講師) | |
協力: | 英文校閲 スコット・レイノルズ | |
日本語ストーリー | 廣岡裕江(大阪大学医学部附属病院臨床検査部 看護師) | |
中川明美(大道クリニック透析室 看護師) |
◆本シリーズは今回で最終回です。ご愛聴いただき,どうもありがとうございました。
◆書籍はこちら↓ 本シリーズを再構成・加筆し,アップグレードしています。
『メディエイゴBOOKS ナースのための病院英会話 外国人患者の希望の星になろう!』
※iPhone, iPadでは「Download」をタップすると音声が出ます。
It’s five days before the due date.
予定日より5日早いですね。
◆入院する産婦がナースステーションに来る
サクラ病院で出産予定の女性(フォスターさん:F)が,いよいよ入院することになり,ナースステーションに来ています。※N:看護師
F:Excuse me. My name is Foster. I called a little while ago.
すみません,先ほどお電話したフォスターです。
N:Right, Ms. Jessica Foster. May I have your patient ID card and boshi techoo?
ジェシカ・フォスターさんですね。診察券と母子手帳をお預かりします。
F:Sure.
はい。
N:It’s five days before the due date. Did your water break?
予定日より5日早いですね。破水はしましたか。
F:Not yet, but there was a little bleeding.
まだです。でも,少し出血がありました。
N:I see. Let me take you to the labor room.
わかりました。では,陣痛室へご案内しましょう。
【ワードチェック!】
a little while ago:先ほど patient ID card:診察券 due date:予定日 one’s water break:破水する not yet:まだです bleeding:出血 labor room:陣痛室
【解 説】
「予定日より早い」は before the due date ですが,before the baby is due と言うこともできます。「母子手帳」は役所では Mother and Child Health Handbook など直訳の英語をあてることが多いですが,日本語を使ったほうが分かりやすいでしょう。「破水した」は Her water broke. と言います。「陣痛」は labor ですから「陣痛室」は labor room となります。「陣痛が始まった」は,She went into labor. や Her labor started. などと言います。